星を追う子ども
新海誠監督の「君の名は。」に至るまでの習作。風の谷のナウシカ、天空の城ラピュタ、トトロ、等々ジブリの影響を思い切り浴び、隠しもしない潔さ。これはあそこ、これはあそこと、いちいち指摘できる。ストーリーも安易で画質もナウシカ並み。2011年の作品なのに、予算が少なかったのだろうか?習作は模倣から始まるのだから無理はないか。にしても、パロディ映画を見るくらい苦笑いがつきないが、真面目に作っているのが笑えるというか、笑いもさせないというか、とにかく痛々しい。
だが人間の真の憎々しさは、監督の予期以上に、そしてジブリにはない部分として演歌調に捲し上げる。そして、逆にこの映画にオリジナリティを持たせ、[君の名は。」誕生前の卵子が漂っている。